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現役小学校教師のプログラミング学習に対する思い~前編

いよいよ、今年の4月から小学校でプログラミング学習がスタートします。

それを前に、現役の先生とお話しする機会がありましたので先生の率直な今の思いをお届け致します。

個人情報などは一切出さないことを条件にお話し頂いているのでその点は予めご了承ください。

 

Q1.

プログラミング学習が始まるに当たって今どう思っていますか?

A.

 研修や模擬授業を何度も行いましたが「不安」というのが正直なところです。

プログラミング言語を使用してロボットを動かしたり図形を描いたりと簡単に言われますが、

私たちはそういった教育を小、中、高校、大学を通して受けたことがありません。

研修は何度もやっていますがそのくらいでは全く自分のものに出来ていないです。

おまけにプログラミングは算数のように途中式があっていないと答えが出ないわけではないので、

生徒それぞれが違うやり方をしてそれでうまくいかなかった場合にどこでつまづいているのか

対処できないと思います。

 本来、プログラミングというものは設定された動きをすればどのような方法で作っても良いもので

作り方に正解や間違えはありません。

ですが、現状の私たちの知識では作り方から全て指定した方法で作ったものしか対応できません。

そういったことを踏まえても準備不足も感じますし、専門の教員がいないことにも疑問があります。

 

Q2.

プログラミング言語について個人で勉強しましたか?

A.

 もちろん、本も買って勉強しましたし、インターネット上の学習サイトなども利用して学習はしました。

ただ、前問でも答えたように私たちはプログラミングの経験が全くありません。

そのため、本や学習サイトに書かれていること以上のことはわからないので他の教科を教えるときのように

応用がききません。

基本的に本に書いてあることをそのまま受け入れるしかないので「なぜそうなるのか、どうしたらそうなるのか」と

言った部分を生徒に聞かれると、どこまで答えられるかわからないです。

結局、本などで学んだのはプログラミングの本質ではなくプログラミング言語の使い方なので

その使い方以上の部分については対応できないですね。

 

Q3.

英語教育も始まりますがどちらが難しいですか?

A.

 プログラミング学習のほうが難しいです。

難しいというよりもとらえどころがなくやらされてる感じが強いです。

そして、私たちにはプログラミング学習や論理的思考力と言われてもやはりピンときません。

言い方に問題があるかもしれませんがプログラムを作るプログラマーの方たちは別世界の人間的な感じでした。

そう思っていた人たちがやっていることのほんのさわりの段階ですが、それを教えないといけないというのは

右も左もわからない砂漠に放り出された感じです。

 それにくらべて英語教育は、私たちが学生時代に習ったものとは違いますがそれでも身近にあり海外旅行に

行ったりする時に最低限の英語は使うので単純に教科が増えたといった感じです、大変なのは確かですが。

 

後編へ続く